デジタルデータ制作とファッション製品DX(デジタルトランスフォーメーション)支援のタニデジタルラボ(東京)は、製品企画から販売までの全工程をデジタルで支援する「リアルフュージョンCG」を提供し、販路を着実に拡大している。同社は「新しいビジネススキームをユーザーと協働で企画、開発するインキュベートパートナーを目指す。ビジネスマッチングのハブ機能を担う」(谷本広幸社長)としている。
(北川民夫)

AIを活用して商品画像を効率的に作成する
リアルフュージョンCGは、最新のAI(人工知能)提案とパターン起点の3D・CGを連携させた企画提案スキーム。従来の偶発的なAI画像生成とは異なり、生地やパターンなどのデジタルデータを忠実に3D・CGに反映させる。使用するデジタルファブリックは、リアルな生地をスキャンし、生地の表面カラーや凹凸感、透過性、反射性などの情報を採取。さらに生地の物性を測定して、実物生地の伸縮やハリ感、重量、厚み、曲げ強度、引張強度などの情報をデータ化する。そのため現物と変わらない生地の質感や、アパレルデザイン、サイズ表現が可能となる。
3Dモデリングでは、dfx(図面交換形式)データからパターンを読み込み、それを基点に3Dパーツを組み立てる。完成した3Dデータは、ユーザーのオリジナルサイズを適用したアバターに着装して、サンプルチェックを行う。また、透視表示や着圧シミュレーションを活用することで、現物では確認が難しい点も検証することができる。また、AIを活用することで売れ筋分析や、商品撮影の際のバーチャルによるモデルや背景を効率的に再現できる。
リアルフュージョンCGは、ユーザーの要望に対してカスタマイズして使用ができる。同スキームに搭載している①デザイン(AIリサーチ、AIデザイン)②製品開発(CADパターン、デジタルテキスタイル、3D・CG、フィットチェック)③販促(簡易CGとポージング、ジェネレーティブAI、プロモーションビデオ)④販売(カラログCG、EC・CG)の各機能を、個別に抜き出して使用することもできる。
タニデジタルラボの強みは「ビジネスの課題解決ありきのDX技術活用が信条」と強調する。これまでのネットワークを生かしながら「異業種の企業や、新しい技術を持つスタートアップをつなぎ合わせる機会を創出する」構えだ。

タニデジタルラボの谷本広幸社長
繊研新聞2026年1月29日付け
掲載許諾済
「繊研新聞 | No.1ファッションビジネス専門紙」 (senken.co.jp)」
2026年1月29日
タニデジタルラボ株式会社