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繊研新聞掲載 タニデジタルラボ アパレルDXで市場拡大 取引先の課題解決を支援

2023年12月13日付 繊研新聞電子版掲載記事

「現場目線の対応をする」と谷本社長(中央)

タニデジタルラボ(東京・谷本広幸社長)は、デジタルデータ作成とアパレルDX(デジタルトランスフォーメーション)の支援を通じて業界のデジタル市場を拡大する。アパレル3D・CGデジタルスキームを軸に、テキスタイルや縫製のDXを促進し、アパレル生産の効率化に貢献する考えだ。(北川民夫)

同社は23年6月に設立。デジタル事業部とソリューション事業部で構成する。前者では、3Dモデリングや動画データ制作、教育機関向け講師派遣、コンサルタント支援を行う。後者では、デジタル上の商品台帳ツールであるクラウドマップなどのシステムを開発する。

同社は3D・CG事業で①3Dモデリング②簡易CG③カタログCG④EC・CGを手掛ける。3Dモデリングでは、専用スキャナーを使用して生地の凹凸や表面の色、反射、透過性などのデータを取得。物性値も専用の器機を使って、生地スワッチから伸縮性や張り感、強度などを測定する。

この生地データに基づいてパターンやデザインを確認する。アバターに着装して、着用時の着圧を動画で表現もできる。同社は「従来のサンプル制作を3D・CG化することで、時間やコストを削減し、効率化を図れる」とする。

また、クラウドマップ・システムを提供することで「製品の絵型や仕様書、パターン、ケアラベル情報、店頭小売価格などのサプライチェーン全体にわたる情報を、企画や営業、品質管理などの各部門が同時に共有できる」のが特徴。その他、オンラインフィッティングや、オンライン上のモデルを演出する「顔のCG生成」などの機能が人気だ。

同社は岡本テキスタイルのサンプル縫製工場アンジーズ(東京)と協業し、デジタルデータと現物サンプルを作成する「品川ラボ」を運営する。また、繊維商社と連携し、デジタル事業支援やシステム開発、OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)支援などを行う。同社は、国内外の3Dデジタル素材プラットフォームと連携を進めており、24年にはアパレル事業部を開設予定。「アパレルDXに関連するOEM・ODMを取引する。現場目線の地に足がついた対応で、取引先の課題解決をサポートする」(谷本社長)という。

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